今回の新型で13代目となるスカイライン。大注目はかなり高級路線に向かったことでもあります。それはまさにプリンス時代の、初代スカイラインのコンセプトにも近いといえるかもしれません。こうしたことは初めてではなく、7代目スカイラインもまた先祖への敬意とともに上級化させたことがありました。それは、スカイラインGT=スポーツセダンに束縛されたことに対する路線回帰でもあったようでした。さてこの新生スカイラインはどんなクルマに仕上がっているのでしょうか?
- ■初代からの新技術に対する熱意はさらにヒートアップ!
- 初代に立ち返れば、その特徴は日本車初となったリヤサスへのド・ディオンアクスルの採用でした。これはリジッド式でありながら、リヤ車軸からプロペラシャフトを分離することで、バネ下荷重を大幅に軽減し乗り心地を圧倒的に高めたサスペンションでした。それ以来スカイラインは最先端の新技術を積極的に採用してきたのです。そしてこの13代目ではなんと、ステアリングにバイワイヤ式を採用。つまりステアリングが金属の軸でつながらず、電気信号によって操舵されるのです。それ以外にも、安全装備なども最先端をいく装備を確立しています。
- ■小さくコンパクトに見える!?
- 日産のデザインは一連の流れのなかにあり、かなり自己主張の強いものとなっています。この新型スカイラインは、一連のその流れをさらに主張するものとなっています。ただし、ともすると過剰とも捉えられるスタイリングは、ある方向に修正さえたといえます。それは実際に見てみると、コンパクトに見えることに集約されるかもしれません。大きなサイズがありながらも、端部を適切に絞り込み、後部の高さを抑えたことがその印象を生んでいるようです。しかしそれは空力での大きな苦労を想像させるものです。この過剰に見えないスタイリングは、おおいに注目です。