満を持して登場した新型ボクスター。その進化は想像以上といっていいようです。本来、運動力学的にいえばリヤエンジンよりミッドシップのほうが、高性能であるのは間違いありません。そんな本来あるべき姿をジレンマとして持っていたのがポルシェでもありました。ポルシェ開発陣の精力的な努力によって911の神話を発展させるいっぽう、ミッドシップとして生を受けたボクスターの進化は、もはや止められないのです。そんな新型をぜひこの1冊で確認してみてください。
- ■直噴&アイドリングストップも装備
- ポルシェといえども、エコ対策は見落とせません。スポーツカーにも燃費の総量規制が課されるからです。そんななか、ボクスターは直噴の水平対向6気筒エンジンに2.7LとボクスターS用に911よりパフォーマンスをやや抑えた3.4Lを用意。それぞれに6速MTと7速AT(PDK)を組み合わせますが、最大の特徴はアイドリングストップ機構まで装備します。そのフィーリングはいかに?
- ■性能向上と軽量化にも成功
- 「最良の911は最新の911」とは言い古された言葉ですが、それはボクスターにも通じます。ボディには46%以上のアルミ材を採用し、静的ねじり剛性は40%も向上。性能アップと安全対策で20kgほど増加するところを、29kgの軽量化に成功したといいます。またエンジンはこれまでボディ片側からの吸気だったものを両側から吸気することで、効率をさらに高めています。等々、ここには書ききれない注目ポイントが、新型ボクスターには詰め込まれているようです。