砂漠のロールス-ロイスとも呼ばれたレンジローバー。その元祖は1970年に生まれましたが、なんと2ドアでした。次世代の80年代を予感させるような直線基調のきわめて合理的なスタイリングながら、極上の作り込みの確かさによって、その異名を獲得したのです。その4代目となる最新モデルが、いよいよ登場しました。
- ■イヴォークは、いわばレンジローバーのための序曲
- ここのところで、世界を驚かせたSUVといえばレンジローバー・イヴォークの名前を外すことはできません。オン・オフ問わずのハイパフォーマンスだけでなく、SUVをスペシャルティにまで引き上げたスタイリング。そして、誰もが疑った驚きの価格など、イヴォークは世界中でバックオーダーを抱えることになりました。このモデルが、新型レンジローバーの予告もかねていたことは多くのジャーナリストが理解していてのですが、果たして登場した新型はその期待さえも軽く飛び越える完成度を持っていたのです。
- ■基本のボディから刷新
- まず驚きはSUV初となる、フルアルミボディを採用したことです。SUVにとって堅牢さはイコール重さであり、それは必然のものでもありました。走破生にとって重さはマイナスとはなるものの、牽引力という点では武器にもなります。ところが、ランドローバーは時代の流れである軽量化に真っ向から対応し驚異的軽量化を実現したのです。ホワイトボディは、BMWの3シリーズよりも何と23kgも軽くできたというのが、その本気度を証明しています。こんなことをはじめとして、8速ATを採用するなど新型レンジローバーは新技術の塊でもあります。どうぞこの雑誌で確認してみてください。